GWに突入しましたが、変わらず月末更新。今回は昨年3~4月以来のさよならネタ。まさに今日運行を終了し明日付けで廃止となるとある変わった鉄道(軌道)路線のお話。
スカイレールとは?
今回のお題となるスカイレールの話から。広島県広島市安芸区の瀬野駅に隣接したみどり口駅からその北側の団地「スカイレールタウンみどり坂」内のみどり中央駅を結ぶ鉄道(軌道)路線である。
特徴はモノレールのレールをロープウェイのゴンドラが走っているような仕組みで、ロープウェイと違って風の影響を受けにくく勾配に強い。
懸垂式モノレールとして軌道法の特許を受けているため軌道路線に分類され、見た目とは裏腹に鉄道の乗りつぶしの対象とされている場合が多い。
全長は1.3km。全線の所要時間は5分。
みどり口駅(JR瀬野駅隣接)
さてここからは乗車記。まずはJR瀬野駅隣接のみどり口駅から。
駅からにょきにょきとモノレールの軌道が生えている感じである。
駅前の軌道桁の下。
駅を裏から。
きっぷうりば
券売機と時刻表。日中は10~15分間隔。朝夕は適宜それより短い間隔で設定されていたようである。
券売機はタッチパネル式だが運賃自体は均一(おとなとこどもの区分のみ)。券売機の隣には定期券売り場の窓口がある。
改札
小規模事業者ながら自動改札である。ちなみに乗車券はQRコード式で、非接触ICカードとQRコードが鉄道で始めて採用されたのはここらしい。
乗車口・降車口
乗車口・降車口はホームドアで固められている以外はほぼロープウェイと同じ感じである。最初の写真で載せているが、ロープウェイと同様降車口に着いたゴンドラはUターンして乗車口にやってくる。
乗車口・降車口からも網ガラス越しではあるが軌道桁を見ることができた。
往路
さてここからは往路として5分の空の旅。まずは車内だが、4人掛けの向かい合わせでこちらもほぼロープウェイと同様。写真には写っていないが立ち客も考慮されておりつり革がある。
出発すると登りつつ住宅街の中を進んでいく。団地とは言ったが、いわゆるニュータウンなので戸建てが多く並んでいる。
みどり中央駅
終点に到着。
こちらはみどり口駅側。
駅手前の軌道桁下は通路になっている。
駅前はどの方向も向いても綺麗に整備された通りと住宅地しかない。
きっぷうりば・改札
券売機と改札機はみどり口駅と同様。窓口はないが運輸部があるため有人ではあるようだ。
乗車口
乗車口も特にみどり口駅と変わりはない。
こちらの乗車口からは、綺麗に軌道桁を見ることができた。
復路
車内は往路で載せたので今度はすれ違い。ゴンドラがモノレールのように走行しているのがわかる。
最初に載せた写真と同じ折り返し場。運行・保守の基地を兼ねているのか奥には保守工事用の車両も見える。
帰りも5分の空の旅。駅を出るとすぐ左下に謎の広場と通路。どうやら駅手前軌道桁下の通路はこのエリアにつながっているようである。
みどり中央駅から乗ると下っていくのでこの先の軌道桁がよく見える。写真中央部には、降りていないため紹介していないが中間駅である「みどり中街」駅がある。あっという間に旅は終了。
まとめ
廃止は残念だが、収益を考えるにしてもどうしても居住者の数に依存するので仕方がないところ。なお、代替手段はバスで廃止に先駆けて3月末に運行がスタートしている。
広島にこんな変わった乗り物がありましたということを知ってもらえれば幸いである。
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